Turkish Pottery, 2016

Turkish Pottery, 2016

2016/04/25

陶磁器の街「鶯歌」で器を探す





4/13(水)台湾 day1

久しぶりにバックパックを背負い、台湾に到着。空港の外に出ると、雨が降っていて蒸し暑く、まるで梅雨を先取りしたかのような気候だ。念のためにと持ってきたフジロック用のレインポンチョのおかげで、バックパックがびしょ濡れにならなくて助かった。ここは東京と変わりない都会だけれど、極彩色のてるてる坊主姿も旅人だから仕方ない、ということにする。まずは士林駅近くの宿にチェックインし荷物を置く。迎えてくれたスタッフの女性が「今日が一番天気悪いみたいですよ」と言っていた。小笠原ちゃんは明日の朝に到着するので、今日だけは一人歩きだ。この天気なのでどうしようか少し悩んだが、どこに行っても雨には変わりないので、やっぱり予定通り出かけることにした。


電車に揺られること30分。やってきたのは「鶯歌」という郊外の街だ。ここは陶磁器の街で、焼き物のお店が何十軒と並んでいる。茶器、皿、グラス、壺、花瓶・・・日本の100円ショップに売っていそうなものから、1つ数万円もする器まで、ストリートを往復すればなんでも手に入る。中でもこの街に売られている商品のおよそ8割を占めるのが茶器だ。様々な形をした小さな湯呑み、急須、テーブルに敷くマット、茶匙などなど。そしてお店の奥の方にはテーブルがあって、地元のおじちゃん達が楽しそうにお茶飲みしていたりする。すでにどのお家にもあるはずなのに、それでもまだ茶器が売れるのか?台湾の人は本当にお茶が大好きなんだなと感心する。





















焼き物の店を何軒か回るうち、青磁器の淡いブルーに目が止まった。青磁は中国古来の焼き物で、ライトにかざすと光が透けて見えるというのに驚く。「実はとても丈夫なんですよ」とお店の人が叩くと澄んだ音がする。本当は模様が透けるマグが欲しかったけれど、やっぱり日本に持って帰るのに心配なので、頑丈そうなお花のボウルを一つ買うことにした。ポテサラやきんぴらをがっつり盛って、普段使いしようと思っている。

右の小さな器は青磁ではないけれど、鶯歌に窯を持つ作家のもの。ちょっとした豆皿として使いたいと思って買ったのだけれど、こんな形をしていながら本来はお茶を飲むための器だそうだ陶芸家は英語に直訳すると"potter"だが、お店の人が"teacher"と言っていたのが印象的だった。日本人も台湾人も、作家を「師」「先生」と敬うのは同じなのだと嬉しくなった。

青磁器に翡翠に、台湾の人にとって特別な色なんだろう。飛行機が着陸する前、眼下に見えた台北の街。民家の屋根も翡翠色が多かった。